室戸、遠すぎ。
高知市内から片道80キロ以上ある高知の端っこ室戸。休憩とか入れたら車で2時間弱くらい。もう車でも息切れしてしまいそうなまさに陸の孤島。
しかし、たどり着いたそこは自然あふれるまさに秘境!ユネスコ世界ジオパークが広がる海岸や運がよければクジラも見える大自然。
先日、大阪から女子二人が高知に遊びに来てくれたんですがリクエストは『むろと廃校水族館』。
廃校になった小学校を改装して水族館に。地元の漁師さんたちと連携して室戸沖で揚がる魚たちをメインで展示しているんです。南国にいるカラフルな魚なんかよりもどちらかというと皆さんの普段食卓に並んでる魚が多いかもしれません。
また廃校が相次ぐ田舎で、校舎の有効活用という点において全国的にも珍しい事例だそうで各自治体からの見学も多く、高知では今、地域活性化においてもっとも注目されている施設と言っても過言ではないでしょうね。来場者も目標よりもかなり早くに10万人突破という輝かしい実績を誇っております。
そんな『むろと廃校水族館』にお邪魔してきました。
学校のテイストを上手に残した外観。なんだか可愛いでしょ。
館内もこんな感じ。
学校テイストが色濃く残っていてまさに利用できるものはとことん使ってました。他にも家庭科室や図書館、理科室なんかもそのまま活用されていましたね。
とにかく校内を余すことなく使っていて屋外のプールは大きな生簀への変わっています。ウミガメやさまざまな魚が泳いでいてエサやりなんかもできたりします。
ここでむろと廃校水族館を遊びつくすポイントを!!
これね。高知県のいろんな施設で利用できてお得な特典なんかもけっこうついてる高知を遊びつくすにはかなりオススメのアイテム。どんどんためていくとランクアップしてそのぶん特典も盛りだくさんって仕組みなんですけどええシステムです。こういうの考えた人はやっぱりすごい!高知を知ってもらおうとする本気さが伝わりますよね。
2、ウミガメの甲羅を背負って亀仙流には入門しておくべし。
完全にインスタ映えでしょ。笑
もうこのままクリリンと野を越え、山を越え、牛乳配達とか修行できそう。ここにきたらこの写真はマスト!!
3、学校ならではの備品で遊びつくすべし。
こんな備品もけっこうあるんです。
測ってしまうよね~。
魚を見る以外にもこんな遊び要素も堪能できるのが『むろと水族館』の魅力でもあります。
都会の水族館には絶対にない要素。
これがやっぱり地方ならではの独自色だと思うんですよね。何十メートルもある水槽や、世界でも珍しい魚や巨大な魚。そんなもんはお金のあるとこにまかしときゃいいんですよ。張り合ったって勝てっこないんですから。
水族館を出たところの広場には地元のお母さんやお父さんが野菜や焼き芋なんかを売りにきたり、お餅を食べさせてくれたり。もうね。売る気なんてないの。おしゃべりしたいんだろうな~って。こういう交流ってやっぱり田舎ならでは。
現に大阪から来た女子二人はとっても満足してくれていましたよ。これでいいんです!
これが田舎の魅力です。
その後は室戸の名物を食べに。水族館から車で15分。
食事はやっぱり旅行客にお金を落としてもらう大事な大事なポイント。皆さん、ご当地グルメを食べれるっていうのは旅の楽しみの1、2を争いますからね。室戸は地域をあげて特産品である金目鯛を売りにした『キンメ丼』がいろんなお店で食べれるようになっている。数件のお店が独自のキンメ丼をPR。ただただ切り身を乗せるだけでなくいろんな工夫がなされている。
今回は数あるキンメ丼の中でも特に美味しいと評判の料亭の『花月』さんにお邪魔しました。
こじんまりしたザ・昭和の和風建築。
通されたのは個室。言うときますが都会の料亭をイメージしないでくださいね。個室と言ってもおばあちゃん家の床の間みたいなイメージで大丈夫です。笑
接客をしてくださるおかあさん方も私服にエプロンといったバリバリ庶民派のテイストになっておりますので。
これが名物キンメ丼。
どんぶりの端から端まで届く大きさ。甘めに煮付けられた金目鯛がドカンと存在感満々にご飯の上にオンされています。鮮度の良い高級魚を煮付けにする。これがほんとにうまい。脂の乗った金目鯛こそ煮付けにすべきだ!!と声を大にして言いたいです。
他にも金目鯛のお刺身とカンパチのお刺身も。たっぷり乗っています。どんぶりだけでなく、金目鯛のお吸い物と香の物がついて定食仕立てで出てきます。あと、丼を少し残して金目鯛でとったお出汁で食べる出汁茶漬けがこれまた最高。
高知の東の端っこ室戸に味は本物。そしてインスタ映え間違いなしのキンメ丼。
わざわざ遠方から(私の場合は香南市ですがそれでも遠方と感じてしまいます)来た旅行客は絶対、満足してもらえると思うんですよね。ちゃんとマーケティングのストーリーが描けていますよね。
こじんまりした料亭の個室では平時でもうるさい大阪女子ふたりがキンメ丼を見て、食べてギャーギャー騒いでました。笑
お値段は1600円。
ランチにしては高いのかも知れませんがまさにプライスレスなお食事となりました。私の知り合いが高知にきて室戸に行きたいと言われたら絶対、連れてきたくなりましたね。
大満足のお食事の後は、海辺を散策したり、写真を撮ったりして室戸の自然を。海を。楽しんで帰りました。
室戸は全国でもトップ3に入るほど止まらない人口減少が課題となっている市。
だから、なんとかせんとあかん!!と火がついていろんなことに取り組んでいる。まさにケツに火がついた状態です。こうなった市町村はとっても強い。しかしそれでもどうしようもならない現状もある。
そしてそれを見て思うのは明日は我が身だということ。窮地に立つ前にもっともっとケツに火をつけないとね。自分の使命はこれなのかなぁなんて勝手思ったりしたりしなかったり。