高知で田舎暮らし始めましたブログ

大阪生まれ大阪育ち。生粋の大阪人。そんな僕が念願の田舎暮らしのため家族を連れて高知県へ移住。その中で思うことをつらつらと書いていく田舎暮らしブログ。

誰でもわかる。飲食店の始め方。大クレーマー!愛ある大阪のおばちゃん。

僕がお店をしていた場所。大阪の天王寺というところなんですがJR天王寺駅を挟んで南北で街並みがガラッと変わるところでした。

 

今回はちょっと写真つきで紹介したいと思います。特別に。笑

 

天王寺駅南側は人気の商業エリアとなっていてそれはもう都会そのもの。


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近鉄百貨店が命運をかけて建設した、日本一高い商業ビル。気が遠くなるほどの高さ。展望台にあがるだけで2000円くらいする【あべのハルカス

 


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BEAMSやスタンダードブックストアなんかのオシャレなお店がたくさん。あのコブクロのミュージックビデオにも登場した【あべのHoop】

 


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彼氏、旦那。はたまたただの花嫁修業だけで終わるのかわかりませんが意識高い系女子が通うABCクッキングスタジオを備える【アンド】

 


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とにかく10代~30代くらいまでの若者が集う場所。とりあえずここにいっときゃなんかあるでしょ。の定番。【天王寺ミオ】

 

もちろんこういう巨大施設の隙間には大小様々な飲食店、アパレルショップ、TSUTAYAなどなどまさに発展している都市そのもの。

 

そして一方。僕がお店を出していたのが天王寺の北側。

 


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ゴリゴリの昭和感。この建物って建築基準とかその他もろもろオッケー出てんの!?昼は閑散としているが夜になると酔っ払いもゴキブリもネズミも活動が盛んになる【商店街】

 


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お盆とかお彼岸の時期になると大阪中の老人が参列してんじゃないか!?ってほど老人で溢れかえり、境内に入りきらず参道にはみ出している状態。聖徳太子が建てた荘厳な雰囲気を誇る天王寺北側のシンボル。【四天王寺

 


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建築家でもある住職がデザインし、オシャレなお寺に仕上げているのが特徴。

しかしなぜかこのお寺の周辺は大阪屈指のホモ売春スポット。キワモノのホモたちが日夜、身体を重ね会う【一心寺】

 


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外国人観光客に『アレハ、ナンテイウオシロデスカ?』と聞かれること数十回。

 

僕『lovehotel!!motel!!』

外人『?』

僕『セックスホテル!』

 

外人は苦笑いを浮かべ、軽い会釈をして無言で立ち去っていきます。僕が悪いわけじゃない!!!!

 

天王寺北側エリア、ホテル街の裏名物。昭和感たっぷりの天守閣のあるラブホテルその名も【醍醐(DAIGO)】

モデルはおそらく大阪城なんでしょうけど秀吉もここまでエロく弄ばれたら本望でしょうね。

 

 

とまぁ写真つきで紹介しました天王寺エリア。

 

南側から北側までは徒歩で10分。

こんなにも格差があるんです。まぁとにかく今と昔がはっきりわかれてる天王寺という街。

 

この北側エリアに構えていた僕のお店。

まぁなんせあぁいう街並みですから店の前を歩いてる人もご年配の方が多い。

なのでランチやカフェタイムにはおばあちゃんの集団がとにかく多かったです。

 

そんなある日。

ビルオーナー加藤さんがひとりのおばちゃんを連れて来店。加藤さんよりは少し年上かなぁくらいの。

見た目はお上品なおばちゃんだなぁと思ったんですが一瞬で撤回。そりゃそうです、キャラ濃すぎの加藤さんが連れてくるおばちゃんですもん。席に座るなりめちゃくちゃしゃべる。

 

おばちゃん『えらい若いお兄ちゃんがやってるやないのー!うれしいわー!エキスもらいたいわー!!』

 

エキス。

わけてあげれるもんならわけてあげても全然問題ないんですがとにかくしゃべる!笑う!机をバンバンしばく!!

 

なにがそんなにおもろいのかもはや聞き取ることすら困難なテンション。するといきなり

 

おばちゃん『そういやなんかちょうだい!なにあんの!コーヒーとケーキちょうだい!』

 

メニューをまったく見ず注文してくる様はザ・大阪(笑)

 

雑談の中、お出ししたガトーショコラをパクっと一口食べた瞬間。

 

おばちゃん『まずい!まずい!まずい!これ誰が作ったん!?』

 

当初デザート作りは料理人の相方がやっていたので

 

相方『僕ですが。。。』

 

おばちゃん『あんたこれヤバイで!なにつかってんの!?食べてみ!?』

 

相方『モグモグ。。。こんな味ですが。。。』

 

おばちゃんは相方を睨み付けている。

 

その雰囲気に絶えきれず

 

僕『まぁお店の味ですし、美味しいと言ってご注文いただくお客様もいらっしゃ。。。。。』

 

話してる途中にもろかぶせで。

 

おばちゃん『あなたたちこんなもん出してたら絶対にお店つぶれるわよ!私が教えたるから今から買い物行くで!!』

 

僕たちはなにも言い返せず。

料理人の相方は言われるがまま、おばちゃんとともに自転車でお買い物に。

 

残された僕と加藤さん。

加藤さんはニヤニヤしている。

 

加藤さん『なかなかおもろい人やろ(笑)』

 

僕『いや強烈すぎでしょ!相方、泡吹いて倒れそうでしたよ。僕も正直、あそこまで言われるときついですわー!』

 

加藤さん『べっちゃん!まぁまぁ。でもあんたらの店のケーキはまだまだ全然あかんのは間違いないねん!そこは認めなさい!もっと腕を磨かないとあかん。』

 

僕『そりゃそうですけど。。。。』

 

加藤さん『実はあの人、料理の先生やねん。若松先生っていうねんけどな。でもあの人がいきなり買い物に連れ出すとは思わんかったわー!たぶんあんたら気に入られたんやで(笑)』

 

後々、色々話を聞いていると大阪ガスの料理教室の仕事を任されたり、NHKの料理番組にも出ている先生で僕の店の近くでお料理教室も経営しているすごーい先生だったのだ。

 

この若松先生もまたここから長いことお世話になる大恩人。加藤さんと並ぶ天王寺の母の双璧になる御仁。

 

そこから先生のケーキレッスンは約半年間、無償で行われた。ビールとアテがレッスン料金だ。

料理人の彼だけでなく僕もレッスンに参加。

あーでもないこーでもないと多くのことを教わった。そしてケーキ作りは僕が担当することになった。僕の方が若干、手先が器用だという理由からだ。

 

その後も新メニュー開発をするときなんかには若松先生に相談したり、お店を貸し切って若松先生のお料理パーティーをしたり、先生の教室でお料理合コンをしたりと僕のお店にとって、僕にとっても欠かすことのできない存在になっていきました。

 

不思議なもんで第一印象はただただ強烈なおばちゃんでしたが近づいてみると韓国ドラマが大好きで、美味しいものが大好きで、お花が大好き。料理は当然、めちゃくちゃうまい!!どうですか!?女子力めちゃくちゃ高くないですか!?

 

そうなんです!可愛いおばちゃんになっていきました(笑)そして僕のお店のお客さんともめちゃくちゃ馴染んでくれてみんなの母的な存在になっていくんです。

 

強烈なクレーマーがほんとに頼れる存在になる!っていうのは本当だったんです。ここまでやってくださる人はなかなかいないと思います。老婆心の域を越えています。

 

オープンして半年。またまたいい出会いがありましたとさ。

 

今日はここまで。