めっきり秋模様になってきましたねー。
半袖半パンでウロウロしてると寒くてしょうがないです!
こちらも久々の更新になります【素人が作る無農薬米】がいよいよ大詰めを迎え、素人だからこそ知り得た恐ろしさや発見を書いていきますのでどうぞよろしくお願いします。
前回は。。。えっ!?6月!?
ずいぶん、書いてないなぁ。。。
この頃のブログは雑草の話とか書いてたなぁ。
ペタッと貼っておきますので見てみてください。
今の田んぼの様子はこんな感じです。
見事な田園風景。
【1本植え農法】という細い細い苗をポツンと1本だけ植えるの。
ほんとこんなんで収穫できるの!?そもそもちゃんと成長するの!?くらいの田植えのときからは想像できないほど立派に育ちましたよ。
真夏のくそ暑いときに雑草抜いたり、水の管理があったり、木酢液撒いてまわったり、畔を修復したりなんやかんやありましたけどようやくここまで元気に育ってくれました。
自然農法で米を育てていらっしゃる方に田んぼを見ていただいたときもこれはすごい。初めてにしてはよくよく実っているからけっこうな収穫量が期待できるんじゃないかなとのお言葉をいただき、いや~我々はただの素人集団じゃないんですよ!なんていうかそのひと味もふた味も違う素人でして。。。とにかく有頂天でした。。。
その時は。。。
いよいよ満を持しての収穫作業に取りかかりました。
リーダーの【野村村長】は自然農法に恋い焦がれてるお方。育てるのはもちろん自然農法なんですが収穫に関してもできるだけ人力でやろうとの強い志を持っておりまして。
なので全員で鎌を持ち、これでもか!!と手刈りしていくわけです。
田んぼの面積は合計2反半。
わかりずらいね。
一反が990㎡なので合計2475㎡なる田んぼ。
これを手で刈っていくことのしんどさたるや。。。泣。
作業自体は非常に簡単。
ガッと握ってザクッ!
鎌の取り扱いの危険を顧みても小学生なら十分、やれる作業。
しかしまぁ常に中腰で刈るもんだから足腰がとにかく疲れる。
あー!!乳酸たまってるわー!ってほんと実感できるから。
昔の農家さんに言わせれば甘ったれるんじゃねぇ!!と罵られそうですがなんせ素人集団の集まりなので勘弁してください。笑。
それでもたくさんお手伝いの方々が来てくれたおかげでなんとか刈り取るとこはできました。
(疲労☆☆☆)
お次は当然、刈りっぱなしじゃダメなのでこれを集めて縛っていく作業があるのよね。
こんな感じ。
こんな風にある程度、稲をまとめて束にして縛っときます。
この作業もかがんだまま炎天下の中、延々と縛っていくのでけっこう堪えます。
そんでもってこの束がたくさんできたら1ヶ所に集めていきます。
えっさほいさ。
僕らの田んぼは棚田と言われる山肌に作られてるのでとにかく上り下りがしんどい。そして侮るなかれこの刈り取った稲穂がまぁそこそこ重いのよ。まとめて持っていくと10kgほどはある。
いったいこれ何往復せなあかんねん。。。
(疲労度☆☆)
さぁこのみんなでえっさほいさ運んだ稲の束の山。
お次はこいつらを1束1束を干していきます。
【ハゼ掛け】という作業になります。
もちろん最初から自分達で組み立てる。
土台は竹で組んだ昔ながらのハゼ掛けと鉄パイプでガッツリ組んだハゼ掛け。
まぁこれは比較的簡単。農家さんにサクッとやり方を聞いてサクサクできました。
途中、危うく事故になりそうなヒヤヒヤの場面もありましたがみんなであーじゃこーじゃ言いながら完成しました。
そこに稲束を1つずつ掛けていくわけですよ。何百?何千?あんの!?笑
(疲労度☆☆☆)
ここで1週間から2週間、天日干しにしていきます。
この天日干しがお米をさらにおいしくしてくれる大事な大事な作業になります。
1週間後、ええ感じに天日干しされた米をチェック!チェック!
農家さんに米の水分量を計ってもらっています。
水分量が15%以下になれば脱穀して籾をとって、玄米にしてもオッケーの目安です。
我々のお米の水分量は。。。14%!!合格!!
そうと決まれば脱穀だー!!!!
しかし、これまた【野村村長】の意向で手動で脱穀ということに。
当然、田植えから今まですべて手動オンリーでやってきた我々にとっては今さら手動以外に考えられない!!やるぞ!!手動!!みたいなノリに。
そこで登場した機械?道具?はこちら!!
見てくださいこのフォルム。本体の大半が木製。
非常に簡素な作りであることが素人目にもあきらかに見てとれます。
横から見ると金属部分がよく見えます。鉄なんでしょうけど黒?ザビ?光りしています。
真ん中にエビス顔のおっさんロゴマーク。
うっすら見える【シバタ式稲扱機】右から左へ読むタイプのやつです。このパターンの表示はこの令和の時代にはなかなかお目にかかることもありません。
調べてみるとどうやら明治時代に誕生したようで足踏み式の脱穀機だそうだ。
この個体がいつ頃出来たものなんかは検討がつきませんがヤフーショッピングとかで調べてみると木製の足踏み式脱穀機はアンティーク中古品というジャンルで取り扱われていました。笑
初見で僕は『これ現役なん!?』って言ってしまいました。
でもまぁ脱穀機はこれしかないんだしやるっきゃないということでさっそく作業に取り掛かります。
米が飛び散らないようにブルーシートでしっかりと養生。
ドラム部分を手で回しながらタイミングを見計らって足踏みペダルを踏み込む。
グオングオン。
ゆっくりとドラムがまわり始めました。
おぉ~!!
そこへ稲束をつっこむと。
カラカラカラカラ。。。
音を立てて稲穂から籾がきれいに取れていくではありませんか。
スッスゲー!!!
これには感動すら覚えましたね。
そこは明治の日本の田園風景そのもの。先人の知恵の結晶である【シバタ式稲扱機】を使って現在の我々が米を脱穀している。あぁこれが古き良き日本の農業か。自然農法はこんな文化まで体感できる素晴らしい農法なんだ。あぁ実に素晴らしい。。。
ガッガガガガガ。。。スン。
黄金時代を彷彿とさせるノビのあるストレートを武器に調子のイイ立ち上がりを見せていたピッチャー【シバタ式稲扱機】がマウンドの上でひざまずいています。
ん!?
よくよく目をやるとなんと肩から下の腕が引きちぎれているではありませんか。プロ野球史上、類を見ない悲惨な大事故です。倒れ込むピッチャー【シバタ式稲扱機】。
だっ大丈夫かぁぁぁぁぁ!?
我々、素人医師たちはすぐにマウンドに駆け寄り懸命な治療(ほぼ傍観)を試みましたがなすすべもなく【シバタ式稲扱機】は1回オモテ2アウト10失点で降板を余儀なくされ、そのまま登録抹消と相成りました。
ピッチャー【シバタ式稲扱機】に変わりまして。。。ピッチャー。。。???
我々はピッチャー【シバタ式稲扱機】に持てるすべてを託してマウンドに送っていたため当然、控えの選手なんているはずもありません。
我々の熱い熱い闘いはここで幕を閉じました。
アーメン。
その後、緊急招集がかけられ首脳陣だけでミーティングが開催されました。
僕を含め他の首脳陣は助っ人外国人【コンバイン】を要請しようと秒速!ほんと秒速!で結論を出しました。
【コンバイン】選手はなんと稲刈りから稲束作りを自動でやってくれ、しかも脱穀までこなしてくれるハイパーハイブリットな現役メジャーリーガー。
いや。。。実は【シバタ式稲扱機】が投球中にもかかわらず【コンバイン】を推挙していました。理由は簡単です。【シバタ式稲扱機】は球速60キロという草野球を土日に楽しんでる子供並みの球速。久々の登板に我々は感動したものの、冷静に考えてみても、明らかな効率の悪さにそう判断せざる得ない状態でした。
しかし、最高責任者である【野村村長】は苦悶の表情。
腕がちぎれズタボロになった【シバタ式稲扱機】を縦にしたり、横にしたり、ふってみたり様々な蘇生術を試みますがいっこうに復活する気配はありません。
アーメン。
その間も我々は【コンバイン】!!【コンバイン】!!と推挙をやめません。
するとようやく【野村村長】も助っ人外国人【コンバイン】の要請を許可することになりました。
ここまできたのに最後は機械にがっつり頼ってしまうことには僕も非常に心苦しいところもありましたが2反半の分の稲が脱穀を待っているというのに【シバタ式稲扱機】で脱穀できたのはわずか10キロほど。
これでは永遠に収穫が終わらず最悪の場合、食べることすらできなくなると判断した結果です。
次回、助っ人外国人【コンバイン】の登場で我々は勝利を掴めるか!?でお送りしたいと思います。