飲食店経営のお話。都会と田舎の雇用について考察してみた。
今週から道の駅の特産品アイスの製造のお手伝いをすることになりました。
理由は簡単、『人材不足』です。アルバイトさんがいないのです。
大阪時代、僕もこの人材不足に関しては本当に苦労しました。
幸いなことに働いてくれた女性スタッフは【気立て良し!仕事が速い!カワイイ!】ばかりでしたね。男性スタッフはけっこう厳しい子たちが多かったですが。。。笑
まぁとにかく人口の多い大阪でも大変だったので田舎の人材不足は深刻な問題ですよ。
ただ僕が見ていて思うのは深刻な人材不足なのはわかるんですが従業員に対しての接し方、つまり雇う側も都会と田舎では大きな差があると思います。大企業だとか個人事業とかそういう会社の大きさを言うてるわけじゃないです。
今日はこのへんについて書いていきたいと思います。
まずは雇われる人の現状から。
これは一長一短ですね。
都会だともちろん人口が多いので確かにたくさん雇用するチャンスがあります。事実、大手のカフェなんかが新規オープンで大々的にお金を広告するとそこそこ人が押し寄せてくるみたいです。とは言え昔とじゃ比較にならないくらい少ないみたいですが。
しかし、そのぶん選択肢が多いのも事実。時給をとってもそうだし、働きたいときに働ける環境だったり、アクセス、利便性、もっといえば飲食店じゃなくたって五万と求人募集があります。
この多くの強豪(企業)の中で選んでもらわなければいけないのでそれはそれは大変なことです。小さなお店が求人広告を出したところで問い合わせすらないなんてこともザラにありますよ。実経験!!
さらに、これだけ選択肢があるので雇われる人も色々と経験していて目が肥えています。あそこの会社だとこういう待遇だったとか、法律的なことだったりとか。もちろんそれでいいと思いますし、企業と従業員がフェアな関係じゃないといけないと思います。イヤなら辞めて次のところですぐ働けちゃいますもんね。
お次は田舎の場合。
当然、人が少ない。
少ない人口を企業同士がなんとか取り合ってるといった現状です。
しかし、取り合っているといっても都会の企業数に比べれば雲泥の差。圧倒的に少ない。なので雇われる人も非常に選択肢の少ないなかで働いているのが現状です。時給は安いけど家から近くて働けるのはここしかないだとか、アルバイトなのに家から車を1時間とか飛ばして来たりだとか。ちょっとびっくりします。
そして、選択肢が少ない分、雇われる人も目が肥えていません。いや肥えているが言えないという現状もあるのかもしれません。有給休暇や交通費なんかについてもけっこうルーズだったり。きっちりとやっているところもあるので一概には言えませんがそれでも働く企業数が少ないのである程度、まかり通っちゃいますよね。そんな印象です。
次は雇う側ですよね。
これは圧倒的に都会のほうが企業努力を感じます。
コンプライアンスや働き方の多様性がどうだとかそんな話って田舎からまず初めに発信されたりしますか?もちろん田舎の企業でもそうしたことを当初からやってるところもあるとは思いますがやはり、都市部から話が上がってきて地方へ拡がっていく印象です。
でも都会でも田舎でもおんなじ企業体だし、情報なんて今の世の中いくらでも掴めるんだからこういう波が田舎から起こってもいいですよね?でも起こらないのはやはり企業努力のような気がします。
雇用についても都会の企業のほうが圧倒的に本気。待遇はもちろん、人材獲得の姿勢だってそう。
田舎の会社でインスタグラムのフォロワーが多いから採用に有利です!なんて聞いたことありません。
でも事実、とっても大事なことだと思うんですよね。そういう個の能力って。
ちょっと話が大きくなったのでもう少し、小さな視野で書こうと思います。
飲食店でバイトしよう!と思ってもらえる理由を僕なりに考えてみました。
1、時給が高い
なんといってもバイトはこれにつきる!って人も当然いるでしょう。だって24時間しかない貴重な時間を切り売りしてるんですから。
2、能力が身に付く
やっぱり飲食店ならではの特殊技能が身に付くって理由もあると思います。例えば魚や肉をさばけるようになるとか、コーヒーの入れ方だとか。はたまた経営だとか人脈だとか。そういうことを目的として働く人も多いと思います。
3、楽しいかどうか
ここなんですよねー!1番難しくて1番大事なところ。実際問題、ここで飲食店さんは勝負しないといけないと思います。だって時給だったら10,000円出せるところが勝つでしょうし、魚さばく能力を身に付けたい人がスターバックスでは働きませんよね。上記の2つは0か100なんですよ。
楽しんで働いてもらったり、自分のやりたいことを実現してもらったり、スタッフ同士やお客さんと仲良くできたりお金以外の楽しいなにかプラスアルファがないとなかなか長く働いてもらえないですよね。少なくとも僕は働いてくれる人に対していつもこんなことを考えてたつもりですし、そんな会社やお店をたくさん見てきました。
他にも求人情報はもちろん、人材確保のため、大学や専門学校へ求人票を提出したり、スカウトしたり、いろんなところに声をかけたり、ツテをたどったりみんな必死のパッチでかけまわってます。
それでも僕もそうでしたし、他のお店を見ていても人材確保というのはほんとに大変なことです。
事実、僕もお店を閉める最後の最後まで悩みのタネであり、解決できなかったのが人材確保でした。
なので田舎の飲食店なんかは少し楽しく働いてもらえることを考えたらまだまだ雇用が増えるんじゃないかと思うんですよね。まだまだ余地があると思います。もちろん雇用ってのは人と人のお付き合いなので楽しさだけじゃなくいろんなことを考えないといけないのんですがまずは、楽しく働いてもらう環境作りが大事。
この期間にそのへんをうまく伝えれるようにおせっかいなおじさんは頑張ってみようかなと思います。