今、僕はこんな本を読んでいる。
なんだかこのタイトルや帯だけ見ると『仕事がしんどくなって病んだときに見る心の自己啓発本やん!よくあるやつやろ~』なんて印象を受ける。
正直、僕も知らずに書店で並んでいたら完全にスルーするようなタイトルだ。
なんでこんなタイトルにしたのか。おそらく、なにか意図があるんだろうしこの本を読み進めていけば答えが書いてあるのかもしれない。
なぜ、僕がこの本を手に取ったか。
それはこの本が森岡毅という人が書いた本だからだ。
本は作者で選ぶ。これは僕が一貫して行っている本選びの基準だ。
だから司馬遼太郎さんや池波正太郎さんの本は読みまくったし、ホリエモンの本なんかも読む。おもしろいと思った作者の本はとにかく色々、読んでみたいのだ。
他にも色々と選考基準は持っているが作者というのはことさら大きい。
さて。
よく聞く言葉だがいろんな意味があったり、いろんな解釈があって僕もよくよくわかっていませんでしたが、ある本に出会い思考がすっきり。
マーケティング=モノが売れる仕組みを作ること
やっぱりね。
物事は究極にシンプルにしたほうがわかりやすいんですよね。いろいろつけるからややこしくなる。
今回、僕が紹介する本、いや紹介したい人はこのひと。
日本を代表するマーケター(マーケティングを生業としている人)森岡毅さん。
P&Gというシャンプーを販売している外資系会社に入社し、マーケティングを学ぶ。
USJにマーケティング責任者として入社、当時、経営難だったUSJを劇的なV時回復に導く。
現在、【株式会社 刀 】の社長。最近では丸亀製麺と協業し成果をあげている。
とまぁ詳しいことは【刀】のHPなどを調べてください。
僕がこの人を知ったのはテレビだ。
2014年、僕の大好きな番組【プロフェッショナル仕事の流儀】でUSJ再建に腕をふるうナニワの軍師として紹介されていた。ちょうどあのハリーポッターがオープンされる頃でその奮闘紀が描かれていた。
マシンガンのようにしゃべる様はまさにコテコテの関西人。
しかしそれだけではなく行動力、実行力などがテレビを通してでも伝わってきてなによりエンターテイメントを少しでも理解するため自宅に帰ってもゲームをしまくるという徹底した仕事人間ぶり。
あぁこの人は本物のリーダーでどこを切ってもUSJのために生きてるんだ。と感銘を受けました。
この森岡毅さんの放送回のプロフェッショナル仕事の流儀は僕の中では永久保存版で今でも見返したりするほどだ。
なんでこの人はこんなに真剣なんだろう。
森岡さんは今でこそ社長だがUSJ当時はあくまで雇われ社員。こんなスゲー会社員がいるのか!?と思った。
今もそうだが飲食業界の人材不足はもはや慢性的で特に個人商店にとっては死活問題だ。多聞に漏れず、当時の大阪で僕が経営していたカフェも人材不足に頭を抱えていた頃だった。
そんな当時の自分の状況もあって、このテレビを見たとき、経営が芳しくないUSJに入社し、こんなにも熱を込めて仕事をしている人物にめちゃくちゃ興味がわいた。
すぐに森岡さんの著書を買い、熟読した。
。。。おもしろい。
当時、この本は結構、話題になったビジネス本だった。
その後、続いて出版される本はすべて購入した。
最後の確立思考の戦略論の本なんて、何十回も読んでいるのになかなか理解できないところも多いが機会を見つけて読むようにしている。
とにかく何がかいてあるのかというとUSJで実際に森岡さんがやってきたことがそのまま書かれているのだ。マーケティングの知識はもちろんどうやってチームを育て、戦える集団にしてきたか。など実践における体験談がもりだくさん。だからおもしろい。
我々、大阪人にとってUSJというものはやはり特別な存在だ。
東のディズニーランド。西のUSJという自負がある。当時は肩を並べるのもおこがましいほどの集客力だったが。でも大阪にUSJが出来たというのは嬉しいことだった。
当時、大阪に住んでいた僕も18歳くらいのときだっただろうかUSJが関係者家族だけを招待してのプレオープンを期間限定で実施しており、僕もご縁をいただいてオープン前に入場させていただいた。作りこまれたセットや世界観に感激した。ウォーターワールドというアトラクションでお手伝いスタッフに選ばれ嬉し恥ずかしだったことも未だに覚えている。
そんなUSJがオープンして数年で水道や火薬の不祥事があったことも起因しているのかもしれないがみるみるうちに集客が減り、僕自身もそうだったし、周りの友達たちも『USJおもんないやろ~』という声が。20代の若者たちがもう遊びにもいかないし、当然デートなんかにももう使わんやろ~という意見が出てきていた。
もちろんディティールなんかは素晴らしいものがあったんですがほのぼの体験型のアトラクションが多かったというのが原因かもしれない。
僕らが絶叫マシーンに乗りたければナガシマスパーランドだったし、ネタ的な感じでいくならひらかたパークだったりと。他にも家族連れがいこうにも小さい子が乗れるようなアトラクションがほとんどなかったりとまぁ要するにUSJはそれら消費者の需要にに勝てる決定的武器がなかったのかも知れない。
そんなある日、確か入場無料チケットを誰かにもらったんだったか詳細は忘れてしまったがとにかく数年ぶりにUSJに行き、行列を作っていたのがハリウッドドリームというジェットコースターだった。あぁUSJにもこんな絶叫系のアトラクションができたんや~と。搭乗すると頭の後ろからドリカムの大阪LOVERが流れ、久々に行ってみてけっこう楽しかった印象がある。
そこからそのハリウッドドリームに少し手を加え2013年に森岡さんが【後ろ向きに走るジェットコースター】をオープンした。アトラクション待ち時間日本最高記録の9時間40分という途方もない数字を叩き出したことは大阪でも全国でもかなり話題になった。
その後、ハロウィンナイトにも遊びに行ったし、様々なコラボイベントにも行ったし、ハリーポッターにも行った。その後のUSJの盛況ぶりは見るに明らか。2016年10月には175万人を越える過去最高の来場者数をたたき出し、あのディズニーランドをも越えたんではないかとささやかれている。
僕はテーマパークなんてものは特別好きなわけではない。
しかし、まんまと森岡さんの術中にハマった消費者代表なのだ。笑
色々と書いてきましたがとにかくマーケティングはモノが売れる仕組みを作ること。
その中で人材の育成、チームワーク、数字、目標、広告、流通。。。様々なことを考えないといけないし、一点集中の力よりは広くモノを見れる、いろんなことを知っている人が向いているんだと思う。各分野の掘り下げはそれぞれのプロに任せればいい。
まさにマーケターはリーダーでないといけないということだと僕は思う。
経営難のUSJ。
再建を考える中、今まで当然テーマパーク運営なんてやったこともないが自分のマーケティングの能力を信じ、行く道を決める。こっちの道が正解なのか。そっちの道が正解なのか。わからないがそれでもリーダーは旗を振ってみんなに『こっちへこい!大丈夫だから!』と言わないといけない。
だから数字に熱を込めるんです。こっちへいけばこうなる!と明確な数字を使う。そして使ったその数字を達成するには本気で熱を込めないとできないのだ。と。
シビレましたね~!!
飲食店経営のときもこのマーケティングを少しでも実践しようとがんばってきました。
しかし、今、田舎に来て痛烈に思うんです。
森岡さんの本を読みまくって得た知識や知恵は、今、この時に使わずしていつ使うんだと。
またおもしろいことが始めれそうなのでこちらにもご紹介させてもらいますね。