思いつきの飲食店の始め方シリーズ。笑
久々に書いていこうと思います。
カフェを経営するあたってコーヒーってのは多くの場合、切っても切れない存在ですよね。
そんなコーヒー豆についてのお話です。
ただし、これはどこの産地がどうだとか焙煎がどうだとかいう話ではないです。
ちなみに僕はコーヒーが好きです。
近畿圏で美味しいコーヒーが飲めると聞けばその店に必ず飲みに行ってたし、お気に入りのコーヒー屋もあった。コーヒーのみならずエスプレッソにも興味があったのでどんなマシーンを使ってるだとかそのへんもいろいろとお店巡りをしたもんです。
遠方だとコーヒー豆を取り寄せて自分で入れて飲んでみたりした。
その中で、イタリアンよりフレンチローストやなとか。シアトル系が合ってるのかなとか。マシーンで出した方がええのかペーパードリップのがええのか、はたまたネルドリップのほうがええのか。当然、技術は勉強に行きましたけどね。
とにかく試行錯誤してる内に好みがはっきり出来てきて、そうなると自分が美味しいと思う店にしか行かなくなる。そして、自分の店でも自分の舌に合うコーヒーをセレクトしていた。
それくらいのレベル。笑
おそらくコーヒーを極めし人なんかと比べると偏差値は全然低い。
ブラジルやコロンビアの何々農園のスペシャリティコーヒーを買い付けて自分で焙煎してみたいなことまではしたことはありません。
自分で何種類もブレンドしてお店独自の味を追求!!なんてこともしたことありません。
バリスタの大会なんかにもまったく興味がありません。
という感じのコーヒーレベルだと思っててください。笑
なのでコーヒーのウンチクなんかは語れるはずもないので、正確にはコーヒーメーカーさんのお話になりますのでその辺をご理解ください。
僕がカフェを経営していた時、コーヒー豆を大きく3回変更していました。試飲だけなんかも入れたら10社くらいはあったんじゃないでしょうか。
まず開業したての頃は
<大手コーヒーメーカー>さんと半年ほど商売させていただいていました。
コーヒーの味は5種類ほど試飲して気に入った深煎り系の豆をチョイスしていました。
値段もそこまで高くなく充分、利益は出せる商品でした。しかし。。。営業マンがまったくこないのです。最初の納品だけで後はカタログを置いて、必要だったらファックスしてください。ヤマト運輸で配送しますから!という形式。
いいですか!仕入れ業者さんをただ商品を仕入れるだけで終わらせていたらもったいない。
彼らは何十、何百とカフェを相手しているんだからそこには超絶、貴重な普通ならなかなか知り得ない情報を持っているのだ。
コーヒー屋さんだけに限らず、酒屋もそうだし、八百屋もそうだし、おしぼり屋さんなんかもめちゃくちゃ飲食店に詳しかったりする。
こういう情報はキャッチしてて損はない。
しかし、これがまったくないのだ。
たまにDMが届いて今月はこれが安くなってます!みたいな情報やイベント、展示会のお知らせだけが流れてくる始末。
小さい店だから足元を見られたのか!?
とにかくこれは困るなぁ。。。コーヒーの知識もそうだしもっと情報がほしいなぁ。。。なんて悩みが出てきた。
次に商売させてもらったのが
<個人コーヒーメーカー>
紹介や直接、お客様として来店され営業してくださる個人コーヒーメーカーさんがいらっしゃいました。
個人でやられてる方はとにかくコーヒーに関しての知識が深煎りどころの話ではない。
なんちゃら農園の何歳くらいのなんていう外人が作ってます!やらとにかく知識がめちゃくちゃある。
話してるだけでこの人はめちゃくちゃコーヒーが好きなんだなぁってビンビン伝わってきた。
なのでこういう熱い人も大好きなのでお取り引きをさせてもらうようになった。もちろん、味はお墨付き。
ところがまずコーヒーメーカーと言えど仕入れから焙煎までは個人(ひとり)でやってるので当然、体調を崩すこともあるし、お休みだって必要だ。
幸い、カフェ仁音でお取引きさせていただいていた個人オーナーさんはそこまで穴をあける人ではなかったがそういうことはよくある話。だって僕自信も個人のカフェオーナーなんでよくわかる。
そしてやはり値段が高い。当然、個人なんで薄利多売よりも高利少売が大原則。
後はコーヒー知識は申し分ないがカフェマーケットの情報量は俄然、少なかった。もちろん納品にもこれるはずもないので郵送で配達。これもある意味、当然ですよね。
このまま使い続けてもよかったのかもしれないし、今の僕ならこういう個人オーナーさんの豆を使いたいし一緒に頑張って行きたいと思う。
でも26歳で開店1年そこそことかいう必死のパッチ状態の僕には頭ではわかってるんですがなかなか受け入れることが出来なくなりました。
続いて商売させていただいたのが
<中堅コーヒーメーカー>さん。
結局、その後もいろんなメーカーさんの試飲やお話をしましたがこちらのコーヒーメーカーさんとずっと商売させていただくことになりました。
ここの最初の担当営業の人がちょっと変わってておもしろかったので商売させてもらったみたいなところもありましたけどね。笑
まぁ飲食店なんで担当営業マンがごはん食べに来たり、お茶しに来たりってのは社交辞令も含めあるんです。
でもこの営業マンは勝手にバンバン宣伝してくれて、本人いないのにうちの店で合コンパーティーを何回もやってくれたりとにかくマジで変わった営業マンでした。見た目は普通の中年のおじさんよ。笑
コーヒーの知識はそこまで深くなさそうでしたけど『私はこれが美味しいと思います!』って自信満々に持ってくんの。それがあぁ確かに美味しいね!ってなる。僕の好みとかはしっかり聞き取りしてくれてたからね。値段もそこまで高くない。
後はカフェ情報が凄かった。あそこの店は儲かってますよ!!
今度、どこどこにできるお店はどこのメーカーの豆使ってるだとか。
カフェ仁音さんとおんなじ豆使ってる○○って店は月1年0kgとか注文入りますよ。あそこは見せ方がうまいんですよー!などなど言っていいのか悪いのかわからない情報。タブーだろ?みたいなことまで色々と教えてくれた。
そんな理由から僕はこのコーヒーメーカーさんに決めて長くお取り引きをさせていただきました。
どういうコンセプトでカフェを始めるか。
コーヒーひとつとってもしっかりとした拘りをもっていらっしゃる方はバシッと決めてから始めるべきでしょう。
しかし僕は甘かったんでしょうね。そこまで考えきれてなかった。だからカフェなのに3回もコーヒー豆を変えることになったんだと思います。
でもこれもいい経験だと思うんです。聞いただけ、見ただけじゃなく、実際に仕入れて売って困ってまた改善して。
そんなふうにしたからこそ自分が納得するコーヒー豆、コーヒーメーカーさんに出会えたんじゃないかと思います。
読んでいただいた方に少しでも参考になれば幸いです!!
この後もいろんな仕入れ業者さんとの秘話をご紹介したいなぁなんて思ってますんで興味ある方は覗いてみてください。