久々の飲食店経営シリーズですがちょっと毛色が違うお話をしていこうかなぁと。なんで包丁の話なんだ?!って言われるとこの前、僕の大好きな番組『プロフェッショナル仕事の流儀』で佐賀県に住む包丁研師さんの回があってね。あぁやっぱり包丁って素晴らしいなぁと物思いに耽ってたので今回はこんな記事になりました。
さて、話を本筋に戻しましょう。
お店を経営するだけなら必要ないんですが僕のようにオーナー兼料理人だったりするとどうしても必要になってくるのがこの包丁。
そしてひとえに包丁と言ってもまぁほんといろんな種類があるんです。
このブログでは星の数ほどある様々な包丁から
『これを持っていてば大丈夫な包丁』をしっかりとご紹介していきますのでどうぞお付き合いくださいね。
まずはやっぱり日本の料理人と言えば和包丁が脳裏によぎりませんか。
(青木刃物製作所さんのHPより参照)
見てくださいこの包丁美。銀色に輝くこの芸術品。く~っ!!かっこええですよね。
三徳包丁、柳刃包丁、出刃包丁、むき身包丁などなどとにかくザ・和食!!って言う感じの包丁たちがづらりとあります。
中にはウナギを切る専用の包丁だったり、鱧を切る専用の包丁だったりと種類はかなり豊富にあります。
素材も鋼やステンレスなど様々なものがあり、鋼は硬いが非常にサビやすくお手入れがとっても大切。ステンレスは鋼ほどの硬度はないけどサビにくいのが特徴。
とまぁかっこええ和包丁を紹介しましたけど。。。
カフェをやるならまったく必要ありません。爆
じゃあどんな包丁がいいのか。これは家庭でも絶対おすすめなので是非、参考にしてください。
これが僕がつかっていた包丁。(今もお家で活躍しています)
いわゆる洋包丁というジャンルの包丁です。
その名の通りイタリアン、フレンチなど洋食と言われるジャンルに使われる包丁。もちろん洋食でも魚も捌くし、野菜も切る。なのでこの洋包丁でまったく問題なし。
その中でも牛刀包丁とペティーナイフ。
これさえあればもうどんな料理にも対応できる最高の組み合わせです。
じゃあなぜ、最高の組み合わせなのかということをご説明していきます。
まずはこの牛刀包丁。
(堺一文字光秀さんのHPより参照)
【グッジョブポイント1】
この包丁の特徴はなんといっても刃渡りの長さ。
この長さが超絶活躍してくれるんです。包丁って押すなり引くなりして切りますよね。この刃渡りが長いつまりストロークが長いので一刀でサクッと切れるんですよ。
特に肉の塊なんかを切るときには重宝します。なかなか家庭では豚肉のブロック5キロとか買わないですがカフェだとランチ用にブロック肉を自分カットしたりすることも多々あります。
お家だとキャベツとか切るときはこいつの出番ですね。丸々大きなキャベツをガシガシ切れちゃいます。
高知だと結構デカい魚とかもらうこともあるのでこいつがいてくれたら助かりますね。
【グッジョブポイント2】
そしてもうひとつの特徴が刃先が尖っているという点ですね。
これによって大きな包丁なんですが細かい繊細な使い方ができるのも大きな利点のひとつだと思います。
そしてもうひとつ。もうね。
こいつが『キング・オブ・ナイフ』ですわ!
(堺一文字光秀さんのHPより参照)
そうペティナイフ。
はっきりいってこの包丁ほど重宝する包丁はありません。
これは飲食店、特にカフェをやる人なら絶対に持っておいてもらいたい超絶オススメの包丁。
もちろん家庭で使う場合もこのペティナイフは主席優等生になります。
【グッジョブポイント】
先程の牛刀とはまったく正反対の刃渡りが短く、とっても軽いのが特徴。
このペティナイフは大きいものを切るのは苦手ですがよくよく考えてみてください。
大きな食材ってそんなにありますか?トマトやりんごやレモン、たまねぎやピーマン、ニンジンなどなど。。。僕のお店もそうでしたが割と小さい野菜や果物といった食材を調理することが多くありました。
さっと野菜をカットしたり、ぱっと果物の皮をむいたりするときに非常に便利。
もちろんアジやサバ、今の時期だとサンマなんかの小さめな魚は当然、これ一本で簡単におろせちゃいます。
とにかく使える包丁なので使用頻度は抜群に高いです。
また、特にこだわりがなければ是非、ステンレス製のものをオススメします。トマトやフルーツなんかはとても酸が強い食材なので。
そして、包丁屋さんに言われたのはペティだけはええやつ買っておいたほうが間違いないと言われました。これは買ってみて、使ってみて、心底、実感できました。
この牛刀包丁とペティナイフはお互いの弱点をそれは見事にかばいあった最高の包丁ペアなんですよ。
じゃあその中間の包丁があったらええんじゃないか。。。なんていう発想が出てきそうです。それがおそらくよく家庭で使われているこの三徳包丁なんじゃないでしょうか。
(堺一文字光秀さんのHPより参照)
もちろん家庭で使う分には申し分ないかもしれません。
しかしカフェや飲食店なんかは一日のうちほとんどが仕込みに追われる毎日だと思います。ですので食材にあった包丁を使い分けることによって食材の味や美しさはもちろん自分の疲労度なんかも雲泥の差が出てきますので是非、まずは牛刀包丁とペティナイフを買ってみてはいかがでしょうか。絶対に損はしないと断言できます。
もちろんお家で割と料理するほうなんだ~って人は毎日使うこの道具を少し使い勝手のいいものに変えるだけで料理も楽しくなりますよ。
最後におじさんの小言を。。。笑
いい包丁をゲットしたならその包丁たちをしっかり愛でてあげてくださいね。
つまり、研いであげてほしいということです。
僕が今、携わっている飲食店さんなんかはまったく包丁を研がないんですよ。
なので暇を見つけたら僕が研ぐようにしてるんですがなかなか浸透しない。笑
包丁は自分たちが絶対、毎日使う大事な大事な仕事道具です。
武士にとって刀は命だったように料理人にとって包丁は命とも言われるようなモノです。特に日本料理の世界においては包丁はとても崇高なものだというお話も聞きます。
まぁそこまで想う必要はないかもしれませんが大切な道具であることには変わりないので包丁を買ったもしくはすでに持っていらっしゃるなら月に1回でもメンテナンスしてやってくれたら嬉しいなぁと思います。